
森ビルのプロジェクトを、
ITの力で支える社内SE
アドミニストレーション職群の中でも、ITの力でさまざまな課題解決に取り組む社内SEは、森ビルの事業運営において各事業部を支える大きな役割を果たしています。ここでは施設運営業務システム、基幹システム、ITインフラという3つの分野でそれぞれに活躍するエンジニアが集まり、お互いのミッションやモチベーション、森ビルの魅力について語りあってもらいました。
森ビルのプロジェクトを、
ITの力で支える社内SE
アドミニストレーション職群の中でも、ITの力でさまざまな課題解決に取り組む社内SEは、森ビルの事業運営において各事業部を支える大きな役割を果たしています。ここでは施設運営業務システム、基幹システム、ITインフラという3つの分野でそれぞれに活躍するエンジニアが集まり、お互いのミッションやモチベーション、森ビルの魅力について語りあってもらいました。
talk member
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水谷 恵美
IT推進部 IT基盤グループ
社内SE(施設運営業務システム分野) 2022年入社
人文学部人間文化課程卒 -
釣賀 靖景
IT推進部 IT基盤グループ
社内SE(インフラ・ネットワーク/セキュリティ分野) 2020年入社
光科学部物質光科学科卒 -
川端 健介
IT推進部 アプリケーショングループ
社内SE(基幹・業務システム分野) 2023年入社
経済学部経済学科
前職の仕事と森ビルに
入社を決めた理由を教えてください。

新卒から10年以上を過ごしたソフトウェアメーカーでは、さまざまな課題解決のためのシステム導入に関する企画から構築、運用保守、ヘルプデスクまでを幅広く経験しました。そこで携わったデータ分析の分野でキャリアを形成したいと考え、ITコンサル企業に転職し、データ分析の技術習得に励みました。ちょうどその頃、森ビルがデータドリブンな街づくりを目指していることを知り、自身のキャリアの方向性との親和性を感じて入社しました。
会計システムのメーカーでプログラマとして6年ほど経験を積みました。自分たちがつくったシステムをお客様が使う様子を見てやりがいを実感した一方で、もっとユーザーに近い立ち位置でものづくりをしたいと気づいたんです。転職活動ではさまざまな業界の会社を検討しましたが、「システムをつくって終わりではなく、稼働後も携わりたい」という私の仕事観と、「都市を創り、都市を育む」という森ビルの理念が近しいと感じたことが入社の決め手です。
システム開発・運用ベンダーのインフラエンジニアを務めていた前職時代に、森ビルのシステム基盤をクラウド化するプロジェクトに関わっていました。その時に森ビルの社風や社員の魅力に触れて、インスパイアされたんです。お客様のために品質を追求する姿勢や、走りながら最適なシステムへと進化させるスピード感、そして何よりも、本気で理想の街づくりを目指す情熱に惹かれました。
現在の仕事について教えてください。
また、前職のキャリアはどう活かされていますか。
私たちアプリケーショングループでは、森ビル社内のさまざまな部署で活用する基幹システムの運用・保守・管理を行っています。私は現在、建設に関する購買システムを担当。建物の建設、修繕に関する支払などを管理するシステムです。そのユーザーサポートを行いながら、システムの改善や追加機能の開発に取り組んでいます。前職でシステム開発を行っていたからこそ、ベンダー側の作業を理解できるのでやりとりがスムーズです。ユーザーにあたる部門社員と近い立ち位置で業務を行いながら、「システムとしてどうあるべきか」を率先して考えていきたいです。
私は施設や街を利用するエンドユーザー向けのデジタルプラットフォーム「ヒルズネットワーク」の開発・運営に関わっています。例えば、六本木ヒルズのオフィスで働く方は、オフィスワーカーとしての側面だけでなく、商業施設のお客様であったり、レジデンスの住民でもあるなど、さまざまな属性を持っているケースがあるんです。以前は属性ごとに会員情報を管理していましたが、それらを1つのIDで管理することで、お客様の利便性を高めながら効率的なマーケティングに役立てようというシステム。前職で培ったサーバーやクラウドの知見を活かしながら、新たにアプリの知識をインプットして業務に取り組んでいます。
私は2024年1月開業予定の「麻布台ヒルズ マーケット」のPOSシステム導入プロジェクトでPMOを務めています。通常のPOSシステムは、「いくらのどんな商品を何個買ったか」という情報のみを収集・管理しますが、私たちはテナントの利便性を向上させるために、上記に加えて「ヒルズポイント」と連携する機能や、賃料計算に必要となる売上情報を集約する追加機能を持たせるカスタマイズを行っています。プロジェクトには複数のベンダーが参加しているため、PMOとしてその取りまとめや日程調整、課題管理、成果物チェックなどを行っています。
水谷さんが管理する課題は数十件単位にも上り、とてもたくさんありますよね。
そうなんです。初めは表計算ソフトで管理していましたが、より効率的に進めるためにツールを導入するなど、積極的に改革を行ってきました。釣賀さんは社内で顔が広い印象があります。POSシステムとヒルズネットワークが連携する部分を支援していただきました。そのほかにも、いろいろなプロジェクトに関わっていますよね。
「ヒルズネットワーク」のほかにも、Web基盤やネットワークなど、ITインフラ分野に幅広く関わっています。インフラを通じてさまざまな部署の方と知り合ったので、「ITのことで困った時は釣賀に聞こう」といった雰囲気で声をかけてもらうことが増えたのかもしれません。
これまでで特に印象に
残っている仕事はどんなものですか?

森ビルでは社員向けにデータ分析の教育機会を提供しており、私たちエンジニアだけでなく、さまざまな部門の社員が講座を受講しています。その卒業生と一緒に取り組んだプロジェクトが思い出深いですね。内容としては、Webサイトへの流入経路を分析するプロジェクト。意外な結果が判明し、その結果に基づいてサイトの改善提案を行いました。データ分析は一人で行うよりも、大勢で議論して取り組んだ方が精度を高められると実感。メンバーと意見を交わしながらデータを分析できたことが楽しかったです。
森ビル社内のデータ分析人口は着々と増えていますよね。森ビルが手がける街づくりは数十年単位の長い時間をかけて進められるものですが、入社して早々に「虎ノ門ヒルズ」「麻布台ヒルズ」の2つの街の開業に携われたことは私にとって幸運でした。開業に合わせて数多くのデータ登録等の業務が発生するので忙しくなる反面、自分たちの仕事が街を支えているんだと実感できて嬉しかったです。街で過ごす人の笑顔を目にした時、森ビルのシステムエンジニアとして働くことの魅力を強く実感しました。
川端さんのその気持ち、よく分かります。システムエンジニアは目に見える形として仕事のやりがいを実感しにくい面がありますが、大規模な街づくりを手がける森ビルで働くからこそ、目に見える喜びがありますよね。私が担当した「ヒルズネットワーク」および「ヒルズアプリ」の開発は、大規模ゆえに各部門のシステム連携等で苦労した一方、多くのユーザーに活用してもらえる喜びを感じられました。そのなかでも、私にとって一番の課題はセキュリティ。利便性を損なわずに安全性を高めるために、各部門と何度も協議を重ねました。
そうやって事業部門と一体となってものづくりに取り組めるところが、森ビルのシステムエンジニアとして働くことの醍醐味ですよね。

他社で働いた経験を踏まえて、どんなところに「森ビルらしさ」や社風を感じますか?
全社員が同じ熱量で街づくりや社会貢献を目指す一体感は、森ビルならではの文化だと思います。虎ノ門ヒルズエリアや麻布台ヒルズでの再開発プロジェクトや、それを見据えた大規模なデジタルプラットフォームの構築にもそれを感じます。ヒルズネットワークの構築では、システムの専門家ではない事業部門の社員たちも集まり、プロジェクトチームを結成。私たちシステム部門の人間ではなく、街づくりを推進するタウンマネジメント事業部が主幹となってシステムづくりに臨んだのですが、彼らの勉強熱心で手を抜かない姿勢に感動しました。システムの専門家ではないのに、最終的にはとても詳しくなっていて。
それは森ビルらしさが表れているエピソードですね。私が特に強く感じているのは、物腰が柔らかくコミュニケーション能力の高い人が多いということ。相手の思いや言葉をしっかり受け止めようという姿勢の社員が多いので、1を伝えれば10まで理解してくれるといった具合です。ほかにも、失敗を恐れず新しいことに挑戦するところや、品質を追求するところ、若手に積極的に経験を積ませて成長を支援するところも、森ビルらしさだと感じています。
長期的な視点で人材育成に取り組むところに森ビルらしさを感じます。長い時間をかけて街を育む森ビルのスタンスは、人材育成においても共通しているのかもしれませんね。私の場合、前職で扱っていたサーバーやプログラミング言語がニッチなものだったので転職に不安もあったのですが、森ビル入社後は社外の技術講習をいくつも受講させてもらえましたし、何より周囲からのサポートが心強かったです。キャリア採用=即戦力としての活躍を期待されていることは理解していますが、足りないスキルは補いながら成長できる環境です。
最後に、これからの目標を教えてください。

麻布台ヒルズ マーケットを、たくさんのお客様にとってのお気に入りの施設にすることを目指しています。そこで、お客様と直接接するテナントスタッフからお客様の声を吸い上げ、不満や満足感を覚えるのはどういう場合なのかを知り、顧客の満足度を推し量れるようにダッシュボードを作成して、分析結果を売り場のレイアウトや施設運営に役立てていきたいと考えています。データの収集や加工、仮説検証などに、これまで学んだデータ分析のスキルを活用したいですね。それと同時に、PMOとしてのスキルも向上させ、森ビルがデータドリブンな企業へと進化していくための支援ができたらと思います。
より良い基幹システムを実現するために、森ビルという会社や現場の業務に対する理解を深めていきたいです。私はまだ森ビルに入社して日が浅いので、ユーザーである業務部門からの要望に応えることが中心になっていますが、いずれは自分からアイデアを発信してシステムを改革できるような存在になりたいと思っています。そのために、ITスキルだけでなく業務知識を身につけるためのセミナーに参加するなど、幅広く経験を積んでいるところです。
一人のエンジニアとして成長することと並行して、IT・DX人材の育成に貢献していきたいです。DX人材に求められるのは技術スキルだけでなく、周囲とのシナジーを生み出す力。だからこそコミュニケーションスキルが重要です。私自身もそれを意識して日々の業務から学び続け、得られたノウハウを周囲に共有することで組織の体制強化に役立てられたらと思います。
釣賀さんの言葉通り、コミュニケーションスキルは本当に大事ですよね。私たちエンジニアは事業部が何をしたいかを汲み取り、実現していくことがミッションです。その過程ではさまざまな人との対話が欠かせませんし、ITスキル以上に重要なことだと感じます。
そうですね。ITについては広範なスキルが必要となるので、入社後に身につける部分も出てくると思います。だからこそ、自分の強みや得意な技術を活かして活躍できるはずです。